GPS、Jupiter、GHS、PIC

スーパーインポーズ装置の改良1

 星食観測グループのメーリングリストに、このページを紹介したら、何名かの方が興味を持っていただいて、いろいろとアドバイスをいただきました。前回のバージョンでの最後の記述に、1PPSLED発光よりも早くスーパーインポーズの時間がきてしまうと書いていましたが、これはLED発光の立ち上がりが遅いわけではなく、ビデオカメラのCCDが露出している間にスーパーしていたことが原因で、タイミングによって、露出時間内にスーパーしてしまっていて、1つ前のフレームに秒表示をしていたことになります。

 今回はこの現象を解消するために、スーパーLSIの垂直同期信号(VSYN)出力にタイミングを合わせて秒表示スーパーする事と、1/100秒のカウンタを作ることにしました。

 以前同じような装置を作った、生石高原天文台の下代さんからのメールでスーパーのタイミングや1/100カウンタの作り方を説明していただき、方法は少し違いますが、PICのTMRタイマーを利用して、若干不満なところがありますが動作するようになりました。また表示位置にも問題があるようでVSYNが始まってすぐに表示するよりも、画面の下方に表示すると時間も稼げるとのことで画面右下に表示位置を変更しました。

この写真が新たに付け加えた基盤です。以前の装置ではPICのI/Oポートの空いているところがなくて、上位のPICを新しくデザインしようかとも考えましたが、手元におなじPICがいくつもあるので、PIC16F84をもう1個付け加えることにして、スーパーインポーズの作業はこれに任す事にしました。受信用のPICとはシリアル通信で時・分・秒の3バイトのデーターをPPSの次のVSYNのタイミングに合わせて受信するようにしています。

以前のバージョンの基盤に、PICをもう一個付け加えた回路図ですJPGで180kあります。左下のところに新たに加えたPICがあります。受信用PICとスーパー用LSIの中間に付け加えただけですがポートが増えて垂直同期信号(VSYO)と映像信号検出(SDE)が受信できるようになりました。

Jupsup2a.txt
改良したGPSデータ表示装置のプログラムです。以前のものからスーパーインポーズの制御をなくして、スーパーインポーズ制御のPICへデーターをVSYNのタイミングで送信するプログラムをしています。

Jupsup2b.txt
スーパーインポーズ制御のプログラムです。1/100カウンタを割り込みで作っています、また1PPSのタイミングも割り込みで制御するようにしています。新たに映像信号検出制御もできるようになり。ビデオ信号がなくてもスーパー表示を可能にしました。

 この基盤を作った時はスーパーLSIがどんな信号を出しているかさっぱりわかりませんでしたが、いろいろ調べていくうちに、ビデオ信号の事がある程度わかるようになってきました。このLSIは、映像信号が入っている場合はC_SYN(コンポジットビデオ信号)の出力、入ってない時はV_SYNの信号になります。オシロスコープを友人から借りてずいぶんと役に立ちました。

 また映像信号検出出力も、データシートにはあまりていねいには記載がなくて、当初はいろいろ誤作動を起こしていましたが、なんとか正常に動作するようになりました。

-NEXT-

Dynic Astropark 天究館