平成14年 9月

各    位


ダイニック株式会社
3551(東証・大証一部)
代表者の役職氏名  代表取締役社長 坂部 三司
京都市右京区西京極大門26番地
東京都港区芝大門1丁目3番4号


オフィス内で使用可能な製本機「BP300」を世界同時発売
―オンデマンド印刷市場向けで煩雑なセッティング工程を自動化―

 ブッククロスのトップメーカー、ダイニック株式会社(社長 坂部三司、本社・東京都港区、資本金57億95百万円、東証一部)は、オンデマンド印刷市場向けに無線綴じ製本機「BP300」を世界同時に平成14年10月1日から新発売します。

 当社は、ブッククロスのトップメーカーで長年培ってきた「製本技術」と独自開発した「名刺・はがき印刷機の技術」を基に、無線綴じ製本機「BP300」を旭光精工株式会社(社長 瀬川 孝 本社 京都市南区久世殿城町88番地)と共同開発しました。

 この製本機は本のサイズや厚さに応じた煩雑なセッティング工程を自動化し、ワンタッチ操作で扱えます。表紙はオートカッティング機構(特許申請済み)と自動ジョガー機構(特許申請済み)が組み込まれていますので、本文の厚さに応じて表紙の長さ方向が機内で裁断され、常に表紙と本文紙の揃った製本が得られます。したがって、裁断機による製本後の「化粧断ち工程」も不要となります。製本速度はA4サイズで最大225冊/時間です。また、この製本機の重要機構は糊接着部にあります。新たに開発した糊付けローラを採用することによって(特許申請済み)、製本強度を確保するため従来の無線綴じ製本機では必須とされていました「ガリ入れ工程」(糊吸収を上げるため本文の背部を故意に傷つける加工)をなくすことに成功しました。また、糊の供給は、従来は状況を確認しながらペレット状の糊を手で供給していましたが、本機ではロール状の専用糊シートをセットし自動的に管理供給される機構(特許申請済み)となっています。また、糊の加熱に伴って発生する強い臭気については、専用に開発した脱臭フィルタを使用することによって特異臭を感じないレベルです。したがって、当社等はこれまで課題とされてきましたこれら項目を解消することで、オフィス内で使用できる本格的な製本機を共同開発し発売するものです。
開発した無線綴じ製本機「BP300」は参考価格400万円で、表紙材料、専用糊シート、脱臭フィルタも併せて10月1日から販売を世界同時に開始します。さらには、当社は製本機に続くオンデマンド印刷市場に向け「データ作成ソフト」「独自技術の印刷機」の開発を具体的に推進しており、5年後2007年には本市場においてフル・システムの商品提供を計画しています。 なお、本年4月にイギリスのバーミンガムで開催された世界三大印刷展「IPEX」に出展し高い評価と引き合いが寄せられ欧米地区を中心に具体的商談を進めています。また、国内では8月の「東京グラフィックスフェアー」にも出展をし、好評を博すことができました。 概要は以下の通りです。

〈主な特徴〉  
表紙自動裁断機構: 本文の厚さを自動感知・計算し表紙を自動裁断するので、製本後の化粧裁断が不要。
本文突き揃え機構: 自動ジョガーで従来は製本前に必要であった突き揃え工程(手動)が不要に。
独自糊付け機構: 製本接着力の強化が図れたので従来の製本前工程のガリ加工が不要に。

〈主な仕様〉
 
製本可能サイズ: A5〜A4ワイド(309mm×216mm)
本文可能厚み: 1.5mm〜20mm
製本機外形寸法: 1240mm×735mm×980mm

 

[お問い合わせ ダイニック株式会社]
経営企画部広報課 課長 河野秀昭 開発本部副本部長 理事補 羽田
Tel.03−5402−3130 Tel.03−5402−3144
Fax.03−5402−3145 Fax.03−5402−3150