第2次オイルショックを経てプラザ合意、そしてバブル景気の到来……。日本経済の構造そのものが大きな転換期を迎えることになる。本章では昭和から平成へと向かう激動の10年間をとりあげている。
 コンピュータを中心とする技術革新、情報革命、つまり第3次産業革命が進むなかで、営業面では情報関連分野を中心とする多様な市場展開、生産面では自動化、ワンライン化などファクトリー・オートメーションへの取り組みがこの期の重点テーマであった。
 グループを中心とする経営展開も第2ステップを迎え、国内では整理・統合を進めつつ、グローバルな企業展開を意識して、再び海外の生産拠点づくりが活発になってゆく。市場というものを世界規模でとらまえる。とくにコンピュータ・リボン、芯地などはそういう視点からの海外進出を積極的に展開していった。

転     進 (1979〜1989)

 タイトル 掲載内容
▽国際化の時代  第2次石油危機を乗りきる/世界一の債権国・日本/情報革命と国際化/バブル現象、そして昭和から平成へ
▽経営改善で飛躍の基礎固まる 減量経営を推進/財務体質の改善/環境との共生を考える
▽マーケット重視の小集団の組織 営業力の強化/新しい6事業部制/小集団で組織を活性化/商品別事業部制の導入/本社機能の強化
▽新しい生産・開発システム DPS活動の導入/総合技術棟の設置/二つの学会賞を受ける
▽多様な市場分野に伸びる 独自技術でフィルム市場へ/インクリボンで情報分野へ/カーペットのオフィス・フロアー展開/折り目加工「リントラク」/ST式底面灌水システムで花卉園芸市場へ
▽自動化・省力化・ライン化 DPSとライン化/ワン・ライン化をめざす/設備の新設・拡充で活性化/不織布設備を増強
▽複合技術で個性ある新製品 新しいフィルム素材「ALINDA」/多様化する「コンピュータ・リボン」/機能・プラス・ファッション―クロス/パッケージの新素材「ラップランド」/土木用途に新天地「ターポリン」/公共スペースのフロアシステム「不織布床材」/複合技術で産業資材、車輛資材―不織布
▽グループ経営の第2ステップ グループの再編成/世界市場を視野に/〈川下〉の強化/新しい業種へ/地球規模で市場を見つめる/経営改革で復調/業容の多様化に向かう/拡大の第2ステップへ
 

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